もしあなたが未来から現在に派遣されて現在人と大変親しくなったとします(多分ルール違反)。ところが何かの都合で未来に戻らなければならなくなってしまった。
まずは現在人からどう見えるのでしょうか。
過去から未来に行くと結末をみることができます。因果応報を実感できるでしょう。それをしっかり検証したら連れて行かれた未来からさらにその未来を語ることができるわけです。私だったら、人類市場もっとも投資効率の良いモノは美術品なのでそれがどうなっているか調べます。その結果を基にして商売をするでしょうね。
今話題の温暖化の進展は人間の居住空間を小さくするので結果、地下や宇宙に展開地域を広げているかもしれないし、対応に失敗して石器時代になっているかもしれない。でもそれは未来人は知っているわけで、それは絶対言ってはいけないんだろうなー。
でも未来からタイムスリップして送り込まれるくらいだから、社会は発展しているはずなので、だったら未来人はわかってしまっている過去に対してあまり興味はないわけで、あるとしたら免疫構造変化の生態データ獲得といった学術的興味とか、あの時代のあの生物がみたいといった観光でしょう。
なんだかわからなくなってきたぞ。でも私の商売はうまく行かないでしょう。何故なら未来の人達も同じことをして蓄積しているから。あまり過去から未来へのタイムスリップって本人にとってはあまり嬉しくないかもしれませんね。
ということは現在を考えてみると、飢餓や伝染病の克服やパワーバランスを取ることによる戦争停止状態を実現した結果、人口が増えてきているのでプロセスはともかくとして発展の螺旋階段をゆっくりとのぼっているという評価になるのでしょう。
ではあなた(未来人)からみた視点はどうか。
やはりここで映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」にも出てくる主人公のマーティーが過去に戻って彼の両親の出会いを阻止しそうになり、自分が消えかけるというエピソードを思い出します。
未来人が過去に行って未来を変える事ができるのかと疑問に対して、理論物理学者達は「ビリヤードボール・モデル」という考えから「未来を変えるほどに大きく変えることはできない」という結論を出しているようです。
円形のテーブルの上にビリヤードの玉がたくさん並んでいるところを想像してください。1つの玉をある位置から突くと、テーブルの端にぶつかり、特定のパターンで他のボールに当たる。
計算によるとたとえ移動中のある時点で玉の軌跡に干渉したとしても最終的に他のボールとの相互作用によって軌道が修正され、干渉しなかった場合と同じ位置に同じ速さで玉がやってくることがある。 「選択肢に関係なく、玉は同じ場所に落ちつく」と、カリフォルニア大学バークレー校の理論物理学者である野村泰紀博士は語っています。
何回かのヒトラー暗殺失敗原因は、職業軍人が仕掛けた必殺爆弾からあれだけ近かったのに軽症ですんだ「7月20事件」や、不意に演説時間を短縮して爆殺を免れた「ヨハン・ゲオルク・エルザー事件」のように不可解な場合があります。これももしかして未来人達が仕掛けたのかもしれませんね。
未来から過去にアクセスするというのもあまり思ったようにいかないようです。ただ一つ言えることは、未来は現在何に取り組んでいるのかで決定されているというのは本当だということです。それは未来に向かって重要でない人は世の中にはいないということを意味します。つまり未来に向かって全ての人は重要なのです。
で、どうしますか?その親しい人を連れ帰りますか?