完全に記憶のみで語る映画評「ロック、ストック&トゥースモーキングバレルズ:Lock,Stock and Two Smoking Barrels」1998年公開ガイ・リッチー監督

好きな映画を最低限ウィキだけチェックし記憶だけを頼りに評価する。

この映画はとても素敵だ。この映画はロンドンの空気という空気を全て集めてどでかいピストンに入れ上からTNT火薬を爆発させて圧縮してできたものすごい汁だ。凄汁だ。

おぼっちゃま大学生のマリワナ栽培野郎ども、街のチンピラ元締めとそのおっかない子分、子持ちの借金取り、黒人ヤクザ、白人強盗団、間抜けなコソ泥2人組、デブのインチキ古物商、主人公の悪ガキ仲間4人組、これらが一気に破滅に向かってコミカルに突き進む物語だ。多分クライムムービーっていうのだろうが何というかガイ・リッチーの味付が物凄く効いているの全く新しいジャンルの映画に思える。

Lock,Stock and Two Smoking Barrelsというお題は「一切合切、何でも全て」という意味と伏線として使われているもう骨董品のダブルバレルのショットガンが掛け合わせてあると思う。うーん改めて文章にしてみると本当にこの映画は良くできているな。

舞台はコックニー訛りを話す人たちがいるロンドンのド下町。コックニー訛りっていうのは超早口の江戸弁みたいなもんでワタクシも実際ロンドンでコミュニケーションしようとしたが全くわからない。ロンドン訛りでも凄い方だと思います。でもメチャクチャカッコいいんだなこれが。コックニー訛り英会話学校とか絶対面白いと思う。

でそのド下町で何とか糊口を凌いでいる悪ガキ4人組の代表格エディはカードゲームが得意だ。エディは街のチンピラ元締めがやっている違法高額ポーカーで一攫千金を目論む。ただしそのゲームにはまとまった金がないと参加できない。エディは他の3人から金をかき集めチンピラ元締めの待つボクシングジムでのポーカー賭博に出かける。が実はそれもエディに対する騙しで結局大負けして彼ら4人組は超高額の借金を背負ってしまう。。

借金を返済するためにエディ達4人は団結して隣人の白人強盗団が強奪してきた現金とマリワナを強奪する計画を立てそれはまんまと成功するがそれは地獄の入口だった。。

という幕開けで物語は展開していく。

そして一つ一つのカット、演出、セリフにいちいちエッジが効いていて夢中になっていくうちにメインストーリーをロストしてしまうので最低3回は見ないと腹落ちしないという恐ろしい作品になっている。

脚本・演出・編集がどれをとっても凄汁なのでこの映画がイギリスで1998年の興行成績がNo1であったのは当然だ。もちろんカネというものにとことん左右されまくる登場人物たちにサッチャリズムで生活が破壊されてしまった人々が共感した事も影響あるのだろう。

日本でもこういうニュアンスの作品ってあるのかな。どうも日本の映画・ドラマは歌舞伎の影響を受けすぎているように思うのは気のせいだろうか?

 

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