サーフィンを13年くらい続けています。仲間内で入れる秘密のポイントを見つけてそこでシコシコやっております。
サーフィンって自然と一体化するスポーツでうまくメイクできるとメチャクチャ気持ちいい。けどその反面オツリもあります。
波は風や潮汐で外洋で発生したうねりが海底が岸に向かって浅くなりブレイクしそこに滑る面が生まれます。なのでうねりが大きければ大きいほどブレイクする波は大きくなってその波に乗れば長い時間乗れるしスリルも上がるし快感もすごい。
水は立体なので体積は縦横高さの掛け合わせ。なので快感度合いは三乗比例です。
ですからサーファー達はより大きくてよりより美しく割れる波を追いかけるのです。
でオツリの話ですが大きい波がブレイクした時に1平方メートル1tの質量が一気に降ってくるので海底に引き摺り込まれると中々浮かんでこれません。
長いと10秒くらい呼吸ができない事もあります(体感的には20秒)。私もスリランカで巻かれた時、洗濯機にぶち込まれたままどんどん暗くなってくるのでやはり焦ります。
ましてやスリランカは海底がリーフですので海底に触れると触れた部分が「チッ、チッ、チッ、」と削られていくのでたまりません。
でもこの巻かれた時に落ち着いて如何に状況打破できるかは経験をすればするほどうまくなるのでやはりやってみて失敗して修正しての繰り返しなんですね。
後はボードが頭にブツかって脳震盪を起こして頭皮がパックリ割れたり失神して溺れてしまう場合もあります。
実は私にもロングボードが頭にブツかって同じ事がおこった事があります。
その時味わった不思議なハナシ。
その日は晩夏で腰サイズくらいのメローなロング波でした。一本乗って板から降りた私はボードの上に乗ってパドルアウトをし始めたばかり。
その時20mくらい沖でロングに乗っていた仲間がこけました。サーファーは自分の体ボードを繋ぐヒモをつけます。リーシュコードと言います。
板から落ちた時や巻かれた時にボードが手元にないと死亡リスクが高まるからです。
ただ波が小さかったりすると時々つけない人がいます。多分その人はその時つけていなかったと思います。
乗り主を失ったそのロングボードはドンドン加速しながら私の方に向かってきます。
うわー何とかよけるううううっ!と思った瞬間頭に衝撃が走ります。
そこから先はスローモーションです。海面を下から眺めながらゆっくりと沈んでいく私。カラダは動きません。多分脳震盪。
でも私はそれを全てわかっています。あれーカラダが動かないなあーでもウエットを着ているからいつかは浮かぶんだろうなーあれーだんだん口の中に水が入ってきたなー
ぐらいに考えていて本当に心は真っ平ら。あの安らぎ感は一体何だったのでしょうか?
そうしていると頭の中心からバキョーンって白い光の柱が立ちました。
するとあっという間に私は地球を飛び出していきます。左の視界の隅に消えていく小さな地球。気がつくと土星がソフトボールくらいの大きさのポジションで眺め下ろしています。
えっ?と思っていると次の瞬間海面に顔を出している自分がいました。ぼーっとしながらボードによじ登るとボタボタッボタッと血がデッキに落ちては滲んでいきます。
後から聞いたのですが助けにきてくれた仲間に対し「オレ土星行ったよ、土星行ったよー」と私は言っていたそうです。当然覚えてないです。
その先はぼーっしながら自分で運転して病院行って10針縫ってテニスの早慶戦観戦して帰宅したので傷的には大した事なかったのだと思います。
言いたいのは断然あの瞬間絶対に土星を見下ろしていたという事なんです。
その証拠に私は土星の輪っかが回転する音を聞いているんです。
それは丁度こんな音でした。でもこれも完全なる個人体験ですよね。
以上宇宙旅行は案外簡単に行けるというご案内でしたー。。